価値創造型サプライチェーン検討会, 最新活動報告

価値創造型サプライチェーン検討会 2015年4月16日

顧客の喜び 起点

モノづくり日本会議は4月16日、東京・霞が関の東海大学校友会館で価値創造型サプライチェーン検討会(コーディネーター=小阪裕司オラクルひと・しくみ研究所代表)の第1回検討会を開いた。ゲストスピーカーの椎塚久雄日本感性工学会前会長による感性工学のトレンド解説をもとに、価値創造型サプライチェーン構築に向けたアプローチを探った。


感性工学からアプローチ

ユーザーの価値引き出す 逆方向推論で"いい商品"に
  日本感性工学会前会長 
椎塚久雄氏
    オラクルひと・しくみ研究所代表 
小阪裕司氏

"いい商品"が正当な評価(対価含む)を得て、末端の売り場でスムーズに売れていく「セルスルー」の状況を築き上げるために、サプライチェーン(SC)全体で何をなすべきか―。価値創造型サプライチェーン検討会では、「売れる」とは「顧客が心を動かして行動した結果」という見地から、検討を進めていく。第1回検討会は導入として、感性工学の第一人者である椎塚氏の講話を受け、意見を交換した。
 
ディスカッションでは、感性が経済価値を生むには作り手がユーザーの感性に訴え、共感を得ることが不可欠という点に関して、ユーザー側が持っている潜在的価値を顕在化させるには、どう働きかければよいのか検討を深めたいという意見が出された。
 
また、価値を伝えるSCの上流側が、ある商品やサービスが持っている感性価値をうまく表現できていないという問題が提起された。そもそもの前段として、価値を見いだす・発掘する方法を学ぶ重要性を訴える参加者もあった。
 
小阪氏は「いいものって何だろうということに迫るアプローチ方法も検討しよう」とした。
 
椎塚氏は昨今のモノづくりについて「ユーザーエクスペリエンス(UX)、デザイン思考などが注目されているが、それには逆方向推論が不可欠」と指摘した。例えばパソコン画面でいえば、ユーザーから喜ばれるように使いやすくしよう→使いやすくするためにレイアウトを変えよう、と考えを進めるのが逆方向推論だ。
 
この視点がなければ、新しいものは生まれないという点について、参加者は一様に納得した。小阪氏は「成功している小売業者の例を見ると、どうすれば顧客に喜びを提供できるかを起点に考えている」と、逆方向推論の有効性を強調した。
 
第2回検討会は、シンポジウムと組み合わせ、7月開催で準備を進めている。
 
価値創造型サプライチェーン検討会への参加はモノづくり日本会議会員で、検討会に継続して参加できる人が対象。想定業種はエンドユーザー向け商品の開発・製造企業だけでなく、関心のある企業は広く歓迎する。
 
問い合わせはモノづくり日本会議事務局まで。