その他事業, 最新活動報告

モノづくり日本会議/第8回通常総会‐ロボット関連事業拡充 2015年11月13日

 モノづくり日本会議は13日、東京都千代田区のホテルニューオータニで第8回通常総会を開いた。2014年度(14年10月―15年9月)の事業活動報告と収支報告、15年度(15年10月―16年9月)事業計画・予算が承認され、新たな4年間の活動がスタートした。

あいさつする井水日刊工業新聞社社長

 総会は冒頭、モノづくり日本会議代表幹事の井水治博日刊工業新社社長が事務局を代表し「07年にスタートしたモノづくり推進会議から8年間が経過した。次の4年間はこれまでの活動を継続・発展させる中で、より具体的成果の見える取り組みを拡充していく。日本のモノづくりの未来を皆さんとともに考え、行動していきたい」とあいさつした。続いて、総会議長にモノづくり日本会議共同議長の大坪文雄パナソニック特別顧問を選任し、議案を審議した。


研多彩な事業活動

モノづくり日本会議共同議長の大坪パナソニック特別顧問

 14年度の活動は「グローバル競争力強化関連事業」「新産業・ビジネス創出/ビジネスモデル構想力向上検討事業」の二つの柱を軸に取り組んできた。
 主な「グローバル競争力強化関連事業」は「人材育成関連事業」「長寿企業イノベーション勉強会」「価値創造型サプライチェーン検討会」など。「人材育成関連事業」では、「人材育成研究会」で東京都立六郷工科高校が進めている東京版デュアルシステムを取り上げ、モノづくり人材育成における産学協働教育の重要性を確認した。また、「人材育成研究会」と「長寿企業イノベーション勉強会」の合同企画として、"伝統とイノベーション"を切り口に、長寿企業が多い背景、教育制度・職業資格制度など、ドイツ産業の現状を探るシンポジウムも開催した。

体験型イベント

モノづくり体験スタジアム2015「キヤノン・レンズ工作教室」

モノづくり日本会議は子どもたちに体験を通して、モノづくりへの興味・関心を喚起するため、体験型イベントを毎年実施している。14年度はモノづくり日本会議会員企業など8件のワークショップが出展した「モノづくり体感スタジアム2015」を、7月25、26の両日、東京国際フォーラムで開催した。
 作り手と売り手の協働による製品価値創造の実践を目指して14年度から立ち上げた「価値創造型サプライチェーン検討会」では感性工学のトレンドやオープンイノベーションの進め方について学んだ。
 もう一つの柱、「新産業・ビジネス創出/ビジネスモデル構想力向上検討事業」は「ネイチャー・テクノロジー研究会」「新産業創出検討会」「ロボット研究会」を中心に活動を展開した。
 「新産業創出検討会」は「新産業技術促進検討会」を3回、「農商工連携勉強会」を3回開催し、最新動向に触れながら知見を深めた。製造業におけるIoT、最新ディスプレー技術、ナノ炭素応用製品技術など、最先端産業技術の応用動向を探ると同時に、製造業では広く活用されていても異分野(農林畜産業)ではまだ活用されていない技術の適用を検討するきっかけとなる場となった。

独産業界と関係構築

 15年度からの4年間の活動は、これまで8年間の活動を継続・発展させるとともに、横断的なテーマに取り組む。「ロボット研究会」では、政府が策定した「ロボット新戦略」に基づき、中期的な社会変化を視野に入れ、モノづくりとITの融合としてのロボット関連事業を拡充する。「ロボットビジネス2020」をテーマに、研究会やシンポジウムを開催する。
 15年3月の第3回国連防災世界会議で採択された国際目標実現には民間セクターの役割が重要となっていることなどから、「防災イノベーション」をテーマに、企業の災害対策意識を高めるとともに防災産業育成の方策を探る。また、インダストリー4・0の提唱や効果的な産学連携モデルで注目されるドイツ産業界との関係構築についても検討する。
 総会では14年度の事業活動報告・収支報告、15年度の事業計画・予算が原案通り承認された。審議終了に当たって、総会議長を務めた大坪文雄パナソニック特別顧問は「グローバル競争が激しさを増す中で、日本が将来にわたって国力を維持するためには、モノづくりを中心とする製造業が経済基盤を担っていくことが必要だ」と見解を示し、「国内に一定数の企業があり続けることが、日本の存続・発展のために不可欠だ」と日本におけるモノづくり産業の重要性を強調した。